眉間の黒子に、福々しい頬。<br />暢気に歩きまわる姿から’うぽっぽ’とよばれる、臨時廻り同心の長尾勘兵衛。<br />目こぼし料を受けとらず、野心の欠片もないが、人知れぬところで今日も江戸の無理難題を小粋に裁く。<br />「人が悪に染まるにゃ、それなりの理由がある。<br />おれはよ、その理由ってのが知りてえんだ」情けが身に沁みる、傑作捕物帳シリーズ第1弾!