批評理論についての書物は数多くあるが、読み方の実例をとおして、小説とは何かという問題に迫ったものは少ない。<br />本書ではまず、「小説技法篇」で、小説はいかなるテクニックを使って書かれるのかを明示する。<br />続いて「批評理論篇」では、有力な作品分析の方法論を平易に解説した。<br />技法と理論の双方に通じることによって、作品理解はさらに深まるだろう。<br />多様な問題を含んだ小説『フランケンシュタイン』に議論を絞った。<br />