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孤高の王は森の娘を一途に愛します

没落した貴族の娘タリサは、森の小屋で細々と暮らしている。
ある雨上がりの日、森の中でタリサは高貴な身分と思しき青年と出会う。
ところが、顔見知りの少年クルトがリスを狙うつもりで放った矢が彼に向かっているのを目の当たりにし、青年をかばって自らの肩に傷を負ってしまう。
そしてその青年とは、近隣に狩りに訪れていた国王。
狼藉を働いたとクルトを咎める国王に、許しを乞うタリサの意識はやがて遠のいていき、気がつくと王城で手厚い看護を受けていた。
命の恩人のタリサに、国王ディートフリートは手ずから食事の世話をしようとしたり、毎日贈り物と部屋に届けたり……。
ある日タリサは、ディートフリートが10年前の内乱で婚約者を亡くしたことを知る。
その婚約者は、タリサと同じように王をかばって矢を受けたのだという。
やがて城内の貴族の令嬢たちからいやがらせを受けるようになる。
早く元気になって城を出なければ。
しかしその想いとは裏腹に、ディートフリートとの静かな語らいが、タリサを癒していくのだが……。




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