運命の相手は、やんごとなき人でした
伯爵家の愛人の子として別邸で母と静かに暮らすはずだったミランダ。
正妻からの苛めはエスカレートしていき、母の死後はとうとう修道院に追いやられてしまった。
修道院でも院長や修道女からは奴隷のような扱いを受けるうちに、感情を表に出さない娘になる。
修道女としての最後の試練は俗世への未練を断ち切ること。
そのため、一時期元の生活に戻るという修行を迎え、五年ぶりに修道院の門をくぐるのだった。
行くあてがあるわけでもないミランダを出迎えたのは、見知らぬ美丈夫の抱擁。
「おまえは五年前の約束通り、責任を取っておれと結婚するんだ」と言われる。
身に覚えのない言葉に驚くミランダだが、ヴィクターと名乗るこの青年は問答無用でミランダを自邸に連れていき、気前よくドレスや風呂、豪華な食事を振る舞うのだった。
この人はいったい誰? なぜわたしのことを知っているの?
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