マリモ
大山田マリモ。
中堅食品会社に勤める25歳の独身OL。
彼女はこの一年余り、酒浸りの日々を送っていた。
元凶は、彼女担当の新商品『納豆伝説』。
それは無能な上司によって捻じ曲げられた、彼女の初めての企画だった。
発売後、案の定寄せられた苦情の嵐。
打ちひしがれ、今日も飲み潰れて眠りについた彼女は、真夜中に目を覚まし、『死には、人間的な死と、そうでない死が存在するのですよ』という声を聞く。
それは懐かしい「先生」の声だった……。
心の傷を覆う術も知らず、生きることに不器用な主人公が、不条理な世の中に傷つきながらも、人生と自分の価値に気づくまでを描いた笑いと涙の物語。
12年前、勃興期のパソコン業界を舞台にした小説『健康ソフトハウス物語(正・続)』で注目を集めた伝説の作家・山崎マキコが、満を持して放つ渾身作。
WEBサイトでの連載中から幅広い読者層に熱く支持された作品が、遂に単行本化。
PDAで読めるデジタル書籍も同時発売!
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