ラプソディ・イン・ラブ
ろくでなしでも、世間は名優と呼んでくれる。
役者とはそういう職業だ。
山と海に囲まれた、とある町の古い日本家屋。
かつてそこは、日本の映画界を支えてきた笠松市朗が、愛する家族と過ごした家だった。
笠松の息子、俳優・園田準一、笠松の前妻であり女優だった園田睦子、そして人気俳優で、笠松の二番目の妻との間に生まれた岡本裕。
岡本の恋人である、人気女優の二品真里。
バラバラになっていた彼ら五人が笠松の家に集まった。
彼らの葛藤と思いが交錯するドラマの幕がいま開く。
みな役者という彼らが、ひとつ屋根の下展開していくドラマ。
「ラプソディ・イン・ラブ」――監督、紺田がつけたタイトルだ。
彼らの言葉は、台詞か、真実か……。
「東京バンドワゴン」シリーズの著者が描く家族の肖像。
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