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幕末に散った男たちの行動学

歴史には必ず、後世の私たちから見ると、「ひょっとしたらあなたは、この役割だけのために生まれてきたの?」と思わず問いたくなるような、究極の運命をもった人物が現れる。
周布政之助、岡田以蔵、梅田雲浜、平岡円四郎、原市之進、徳川家茂。
本書に登場する6人の人物たちは、将軍の家茂を除いて、いずれもそんな運命の持ち主だ。
長州藩のために忠義を尽くそうとするものの、周囲に理解されないため憤死する周布政之助。
武市半平太のために生き、武市半平太のために人斬りを行なった岡田以蔵。
徳川慶喜に仕え、’頭脳’好みの慶喜を陰から操った男、原市之進。
一橋時代の慶喜に重宝され、公武合体のブレーンとして辣腕をふるった平岡円四郎。
本書は、「使命感」に殉じた男の生涯を組織と人間を描くことに卓越した著者が、真正面から描ききった評伝集である。
6人の足跡から、われわれ現代人が何を為し、何を為さざるべきかを考える一冊。




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