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赤い実 はじけた

長い間教科書(光村図書六年上)に掲載され、たくさんの子どもたちに親しまれてきた作品が、本になりました。
その掲載作である表題作の『赤い実はじけた』は、初恋の心のときめきを描いたもので、教科書を読んだ多くの子どもから作者に問い合わせがありました。
『赤い実がはじけるって、人を好きになることですか?』と。
その答えになるかもしれないと、作者はいろんな心の葛藤に出会った子どもたちをこの短編集に登場させています。
父親の家庭内暴力ををうけた少年や夢中になる人を見つけられない少女、いたずら電話がやめられない優等生……。
どの子も、心の中で強く何かがはじけます。
人の心にはいつも赤い実があって、いろんなことに出会って色づく。
そして、心の底から何かを感じた時、赤い実がはじける。
だから、たくさんの実を大事に育ててほしい。
そんな作者の思いが、七編のどの作品からも伝わってきます。




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