とっておきの詩(し)
国語の時間、「ふ・ゆ・や・す・み」の文字を、一文字ずつ頭につけて文章をつくる、ことば遊びの勉強をした。
冬休みに「詩」をつくる宿題をだすから、そのための練習だって。
北森先生、また文集をつくるみたい。
冬休みに入って、ずっと考えていたけど、ひとつも「詩」できんかった。
ほんまは今日ひとつできたけど、母ちゃんが激怒して、ボツや。
けっこうおもしろいと思ったけど……。
次の日、「詩」の材料がおちてるかもしれないからって、母ちゃんと一緒に買い物に行くことになった。
ぼくは、商店街で見たまま感じたままを書いてみたけど、家族のみんなは、どれもいまいちだって。
ついに冬休みも今日で終わり。
のんびり一日かけて考えようと思ってたら、朝からファンヒーターがこわれてしまった。
父ちゃんとふたりで電気屋に行く途中、ついに、いい「詩」を思いついた!素直でユーモラスな詩が笑いを誘う、愉快な幼年童話。
詩をつくる楽しさが伝わります。
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