骨抜きにされた日本人 検閲、自虐、そして迎合の戦後史
現在の日本の混迷は、ただ経済不振だけの問題だろうか? すべての問題の根源は、戦後、アメリカの占領政策が作り出した、「45年体制」とその精神構造にあるのではないか? 著者はこの問題関心から、日本人が「精神的武装解除」されていった過程を詳細に追っていく。
決してさとられぬように極めて巧妙に展開されたGHQによる検閲や言論統制の実態。
そして、それに易々と従ったジャーナリズム。
「明治憲法改憲すべからず」という敗戦直後の自らの見解を軽々と捨てさった憲法学者。
東京裁判を礼讃するがために法律の原則すら投げ打った国際法学者。
西欧のありえぬ理想をそのまま日本の現実にあてはめて同胞を嘲笑した「進歩的知識人」。
GHQを「解放軍」として利用しつつ、新聞社や出版社を侵食していった共産党細胞。
戦後、日本人の精神に対して何が行われたかを総覧し、「見えざる檻」の全体像を暴いた、著者渾身の力作である。
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