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豊臣秀次 「殺生関白」の悲劇

千人斬りなどの悪行、叔父・秀吉への謀反の企て……果たしてこれらは真実なのか?秀次の切腹以後、秀吉を正当化する史料だけが残った。
だがそれらを厳正に検証すれば、城下繁栄や学問・芸術振興における秀次の功績が認められ、思慮・分別と文化的素養を備えた人物像が浮かび上がる。
そして関白の地位に就くも、突然でっちあげられた謀反事件。
それは豊臣政権の主導権争いの結末だった。
幼少より人質となりながらも、秀吉の後継者として期待に応えた秀次。
しかし、秀吉にとって邪魔な存在となるや汚名とともに処罰された。
その実像は暴君というよりむしろ秀吉の政略に翻弄された犠牲者ではないだろうか。
本書は、秀次の養子時代、武将としての活躍、城主としての功績、後継者としての立場、文化人・芸術家としての事績など、様々な角度からその人間性を考察し、謀反事件の真相に迫る。
秀吉の引き立て役として歴史上否定され続けた「殺生関白」の復権に挑む一冊。




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