ラプソディ・イン・ラブ(PHP文芸文庫)
おそらく、これが父の最後の映画。
きっと家族で過ごす、最後の時間。
俳優たちの台詞は演技か、真実か。
――日本映画界を支えてきた名優・笠松市朗は、ろくでなしだった。
そのせいで、家族は崩壊した。
その笠松の最後の撮影がはじまった。
共演者は別れた妻と息子、後妻の息子と彼の恋人、みな、かつて笠松が愛した家族だった。
ひとつ屋根の下、それぞれが役者としての矜持を胸に秘め、父でもある笠松とカメラの前に立つ。
彼らは「家族を演じる」ことで、再び家族に戻れるのか。
虚と実の交錯する物語の幕が開く。
連続TVドラマ「東京バンドワゴン―下町大家族物語」の原作者が描く、もうひとつの家族小説。
解説:西山繭子。
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