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軍師 島左近

石田三成の名補佐役であり、関ヶ原の合戦の影の仕掛人とも言われる島左近。
これまでの通説では関ヶ原合戦で戦死したとされていた。
しかし実際は首級も上がらず、戦死は確認されていない。
記録によっては西国に落ちのびたとするものもあるのである。
現在、左近の墓と称するものが京都と奈良にある。
だが、対馬にもあることはあまりにも知られていない。
著者はかつて別件の取材で対馬を訪れた際、この墓を見つけ、以来ずっと気になっていたという。
それが最近になって、対馬の国守・宗氏の系図をたどっていた著者は、その支流に島新六(左近の幼称)を見つけたのである。
左近の生涯を語った資料はほとんどない。
そこで著者はこの新発見を元に想像を働かせ、左近は島津義弘隊と共に九州に落ちのびたと推理した。
そうすると対馬の墓の謎も解け、全てのつじつまが合う。
本書はその他、左近と柳生一族との深い関わり合いなど、意外な事実も取り入れた歴史小説である。




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