「諜報の神様」と呼ばれた男 連合国が恐れた情報士官・小野寺信の流儀
イギリスの情報機関、MI5が徹底監視の対象として‘個人ファイル’を作った唯一の日本人武官がいた。
第二次世界大戦時にストックホルム駐在武官を務め、ポーランドやバルト三国、ドイツの情報士官たちと「情(なさけ)のつながり」を結んで深奥部に迫る秘密情報を数々手に入れ、連合軍側から「枢軸国側諜報網の機関長」と恐れられた男――小野寺信である。
小野寺は、独ソ開戦や、アジアでの英軍の動き、さらに原爆開発情報など、様々な重要機密を探り当てていた。
さらに、ヤルタ会談の直後には、ソ連がその3カ月後に対日参戦をするという情報まで掴んでいたのである。
なぜ彼は、欧州の地で価値ある情報を入手できたのか。
それは、小野寺が多くの人々と誠実な人間関係を結んだからこそだった。
さらに、彼が心底からの愛国者であったことが、他国の愛国者からも信頼される要因となったのである。
日本人として誇るべき一人の情報士官の生き方に迫る、感動の書。
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