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「源氏物語」禁断の恋に苦しむ女たち

女たちのからだを抱いても、心は抱けなかった光源氏。
心を抱きたいから、からだを抱けなかった薫。
1000年前も現代も、恋する気持ちは変わらない。
友人の頭中将の元恋人だった夕顔、父桐壷帝の妃である藤壷、政敵の娘の朧月夜……光源氏は、気になる女たちをありったけの力で口説き、自分の意に添わせようとする。
わずか10歳の紫の君を連れ去るなど、強引なまでの行動力。
そして、女たちは、彼に口説かれたことをきっかけに、その心はさまざまにゆれ動き、そして成長していく。
時代は流れ、主人公は光源氏から薫へ。
自信満々で自分の欲望に忠実な光源氏とは逆に、よく悩み、よく迷い、不器用な薫。
そして、薫が思いを寄せた宇治の大君と浮舟。
紫式部は、男たちを主人公としながら、本当は女たちの「心」を描きたかったのかもしれない。
本書では、登場人物たちが、どのように相手を口説き、そして、口説かれ、その心はどのように変化を遂げたのかを紹介する。




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