いったい何を、どれほど失えば、この身は一人前の武士になれるというのでありましょうや――武田信玄から「わが両眼の如き」とまで信頼されるようになった昌幸は、北條綱成、本多忠勝ら名だたる武将たちと槍を合わせ、功を挙げていく。<br />しかし突然の信玄の死により、情勢は一変。<br />そして織田軍との、運命の長篠の合戦が迫りつつあった……。<br />かつてない激闘の中、昌幸が慟哭とともに得た覚悟と信念とは。<br />
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