もてなしの心 赤坂「津やま」東京の味と人情
小泉純一郎、渡辺淳一、谷村新司、志村けん……。
数々の著名人を虜にする赤坂の名店「津やま」。
そのおもてなしのルーツは「家庭料理」と「東京の味」である。
本書は、店の主人・鈴木正夫氏が自らが修業した昭和30年代の銀座の思い出を交えつつ、家庭料理、そして東京の味についての想いを語るもの。
鈴木氏は言う。
「料理屋の料理ではなく家庭料理こそが一番大切です」。
おいしい家庭料理があってこその日本料理、それが氏の持論である。
そしてもう一つ、鈴木氏が大切にしているのが東京の味。
「東京の素材に誇りを持ち、京都の料理に負けないものを作る、それが私の夢です」と。
料理、食卓、銀座の町と厨房の仲間、魅力的な客人たち……。
そしてそれらを優しく包みこむ人情。
ノンフィクションの第一人者、野地秩嘉氏の聞き書きによる、小さな料理屋の大きな「おもてなし」の物語。
なぜ「津やま」が多くの人に愛されるのか、それがよくわかる一冊。
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