「頼む、三年間だけお前の人生を私にくれ」――昭和10年、村長である父に懇願され、24歳で故郷の無医村の医師となった志田周子。<br />しかし女性や近代医療に対する偏見は根強く、村人からは拒絶されてしまう。<br />雪深き冬、襲いくる戦火、そして東京にいる想い人との恋――過酷な運命にも負けず、僻地医療の先駆けとなった実在の女医を描いた、涙と感動の長編小説。<br />映画「いしゃ先生」の原作本。<br />