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漱石先生、探偵ぞなもし

夏目漱石は、探偵が嫌いだ――。
『草枕』では登場人物の口を借りて、「探偵? 何の役に立つかの。
なけりゃならんかいの」と、こっぴどくくさしている。
しかし、2016年が漱石の没後100年、2017年が生誕150年という節目の年だと聞けば、漱石の義理の孫にあたる「歴史探偵」が黙ってはいない。
本書では、漱石を‘先生’と呼ぶほどに愛してやまない著者が、『吾輩は猫である』『坊っちやん』『草枕』『こころ』などの名作を、隅から隅まで深読みし、ユーモアを交えて解き明かしていく。
●有名な一文、〈吾輩は猫である。
名前はまだない。
どこで生れたか頓と見当がつかぬ〉の「頓と」とは? ●『坊っちやん』の「バッタ騒動」には明治日本への批判のまなざしが隠されている? ●門下生の一人、和辻哲郎に「遺した全著作より大きい」と言わしめた漱石の人柄とは? など、著者ならではの歴史的な視点をまじえて、名推理が繰り広げられる。
文豪の知られざる素顔と、名作の新たな魅力を発見できる1冊。




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