ともだちのひっこし
ゆうちゃんとともちゃんは、赤ちゃんの時から仲良しです。
毎日隣どうしの家を行ったり来たり。
ふたりは一緒に遊ぶのがうれしくてなりませんでした。
ところがある日突然、ともちゃんが隣町へ引っ越すことに……。
ともちゃんのお母さんが「来週、引っ越しなの。
ゆうちゃん、新しい家に遊びにきてね」と言いました。
でも、ともちゃんは、だまったままうつむいています。
「いやだよう……。
ともちゃんがいなくなるなんて、いやだよう!」ともちゃんが帰ってしまうと、ゆうちゃんは大声で泣いてしまいました。
それからのゆうちゃんは、ともちゃんに‘さようなら’を言えなくなってしまいました。
幼稚園から帰る時も、だまったまま。
遊んだ後にも‘さようなら’を言うのがいやで、ともちゃんと遊ばなくなってしまい……。
友だちの引っ越しは、悲しくあるけれど決して友だちでなくなるわけじゃない、というメッセージを込めたあたたかい一冊。
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