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秋津洲物語

かつて、この列島には、豊かな自然と神々に囲まれて、土器を焼き、先祖を祀り、石槍をつくって猪を狩り、木の実を拾いながら、なごやかに、つつましく暮らす人たちがいた。
「縄文びと」の顔を浮彫りにする本邦初の縄文小説。
「日本」ていう「国」や「国土」なんてものもまだ無かった頃のお話である。
その頃この花綵列島の住人は、自分たちの住む陸地を「秋津洲(あきつしま)」と呼んでいた。
(本文より)




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