身分を隠して、芝・新網町の貧乏長屋で気ままな素浪人暮らしをする松平求馬(のちの尾張七代藩主・徳川宗春)。<br />裏長屋の気のいい住人たちと触れ合い、その暮らしぶりを学ぶ一方で、小悪党の‘烏天狗’や元掏摸の‘猿’、護衛の柳生剣士、配下の甲賀流女忍びらとともに、市井にはびこる悪を斬る! そんな求馬の身辺に、紀伊藩・吉宗の黒い影が忍び寄り……。<br />‘痛快&人情’時代小説。<br />