悲しみを力に
二度の流産を経て、41歳でようやく授かった命。
ところが、帝王切開で生まれてきた娘はダウン症だった。
将来を悲観して殺してしまおうと何度も思った母。
娘の存在を肯定できるまで5年の歳月がかかった。
娘は小学5年生になると普通学級から特別な学校に転校となり、不登校に。
このとき習わせたのが書だった。
泣きながら「般若心経」を書く日々。
書は上達したものの、母は娘を書家にするつもりはなかった。
ただ、20歳の誕生日に一度だけ個展を開くつもりだった。
それがいまや世界で個展を開く書家となった。
本書は、月刊誌『PHP』の好評連載「魂の筆跡」をまとめたもの。
一人暮らしを始めたことに対する母の不安をよそに、近所づきあいを楽しみ、「街の魔法使い」とまでいわれるようになった娘。
ダイエットのためにジムに通いつつも甘いものを食べてしまう娘。
煩悩も欲もない無心の天使が繰り広げる「愛と微笑みの世界」に読者を誘うエッセイと書。
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