ネルとマリのたからもの
ヤマネのネルは、友だちのマリにあこがれていました。
きれいな石や木の実をたくさん持っているからです。
そこで、ネルもきれいな小鳥の羽を集め始めました。
秋のある夜のこと、羽集めに夢中になっているネルに、フクロウがいいました。
今のうちに栄養をつけておかないと、冬眠中に死んでしまうと……。
その日から、ネルは木の実をたくさん食べました。
そんなとき、森で宝物探しをしているマリと出会いました。
ネルは、冬支度をするよう勧めましたが、マリは聞きません。
それから間もなく、ネルは冬眠につきましたが、ある日、寒さに目を覚ましました。
外に出るときれいな雪景色。
マリに教えに行くと、マリの体がとても冷たくなっていました。
このままではマリが危ないと思ったネルは、集めた羽を持ってきてマリを温めてあげました。
春に目を覚ましたマリは、きらきら光る宝物ではなく、本当の宝物を見つけたようです。
友だちの大切さが伝わる、心温まるお話。
※亀岡亜希子さんは、現在は「かめおかあきこ」として創作活動をしています。
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