中世の説話を題材に、おおらかな人間の欲望と残酷をユーモラスに描く「中世小説集」。<br />われわれの祖先の魂がみたであろう「ものがたり」に共感して再生された恐ろしくも哀れな世界を語る「もののかたり」。<br />不死を求めて天界や神々の世界をかけ巡る、文明発祥の地シュメールの王ギルガメシュ。<br />彼の死霊も恐れぬ権力欲、愛欲とその滑稽さを描くなかで、森の神を殺して成立した文明そのものの矛盾を語る「ギルガメシュ」。<br />以上の3編を収録。<br />