大自然を舞台とした動物と人間のふれあいを、いきいきと、そしてあたたかく描いた椋鳩十。<br />彼の作品は、日本初の本格的な動物児童文学として、高い評価を得ている。<br />本書は、少年たちと子熊の成長を通して生きることの尊さを謳う表題作「山の太郎熊」、猟師とその獲物である雁のあいだに芽生えた交情が感動を呼ぶ「大造爺さんと雁」など、すべての生命の鼓動をいきいきと綴った名作13篇を収録した作品集。<br />