北岳 殺意の岩壁
南アルプス北岳で男性が死亡した。
当初、落石の直撃を受けたことによる事故死と思われていたが、近くの平たい石に「ニコロサレタ」と血文字で書き遺していたことが判明し、殺人事件と断定された。
豊科署刑事・道原伝吉は手掛かりが少ないなか、地道に捜査を進める。
そして、伝吉の人間に対する洞察力が、思わなく展開に導いていく──。
哀しみとせつなさを織り交ぜて進む、男と女を追う物語の迫力に、圧倒されることだろう。
読書の悦びとミステリーの愉しみの滋味を心のすみずみで味わえる絶品である。
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