モンスターフルーツの熟れる時
代官山のすぐ近くの猿楽町を舞台にしたスリリングな連作短編集。
「君江」では、性と生の発芽を、猿楽町の町並みとともに丹念に描き、「友子」ては、全国の女性たちを巻き込むほどの大きなムーブメントを「美」によって作り上げた姿を描く。
次の「千原」では、不安と憎悪と共感がもたらすものが何かを見せつける。
そして最後の短篇が「わたし」。
この「わたし」は小説内の「わたし」を指しているいのは明白だが、あなたにも内包するであろう「わたし」にちがいない。
緻密に構築された世界が、読む者の心に訴えかけてくる。
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