霞沢岳、大滝山、天狗ノコル、涸沢、帝国ホテルにほど近い上高地などを舞台にした、山岳の臨場感、醍醐味に溢れる6篇からなる短篇集。<br />「凍る沢」では、霞沢岳で拾ったカメラがきっかけとなって、隠されていた事件があぶり出される。<br />「暗い谷への接近」は、大滝山の麓に集まっていたカラスの群れから死体が発見されたことから事件が発覚する。<br />ほかに、「潜伏」「刺殺」「春の弾痕」と、いずれも山岳を舞台にした、切れ味するどいミステリー。<br />