「おもちゃ箱をひっくりかえしたような短篇小説集」を編んでみたかったと、著者が述べているとおり、本書は多様な短篇によって構成されている。<br />うれしいことに、あとがきでは、各短篇のロードマップになればよいという思いで、解説を著者自ら記していること。<br />創作の核心に近づくことができ、作品の理解も深まる。<br />「光秀謀叛」にはじまり、「瓶の中の父」までの10篇。<br />極上の読書体験だけがもたらしてくれる陶酔を、本書で味わえるだろう。<br />