カラクリ荘の異人たち
「幽霊を見たことがある?」と、クラスの、それほど親しくもない男子に問われた太一は「ある」と答えた。
なにしろカラクリ荘に来てからというもの、幽霊どころか妖したちの絡む色々な事件に巻き込まれてきたのである――が、そこがうまく説明できない。
そもそも人との距離がうまく掴めない太一にとって、彼がなぜそんな話を自分にしてきたのか皆目見当もつかないのだった。
だが、理由を訊けぬままに別れた後、自分でも不思議に思うほど、その事が気にかかってしまう。
以前の自分であればそんな事はなかった。
なのに――なぜ!? 賽河原町に春風が吹き、少年の心にも、小さな春が訪れる……。
ハートフルご町内妖怪奇談第4巻!! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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