カノジョの妹とキスをした。
「……博道くん。
たすけて……」理不尽な大人の脅迫により演劇が出来ないほど傷ついた晴香は、心の拠り所に俺を求める。
でも……俺はもう晴香を求めてはいなかった。
俺の心にはもう時雨しか居ない。
晴香の心が落ち着けば別れ話を切り出そう。
迷いは無い。
時雨の与えてくれた『猛毒』が俺の心の奥底まで染み込んでいたから。
だが俺は心するべきだった。
『猛毒』(あいじょう)とは身を滅ぼすが故に毒なのだと。
毒々しく色づいた徒花が、堕ちる。
’不’純愛ラブコメ、最終章――※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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