著者は源平合戦の話を祖父から聞かされて育ったという。<br />平家物語はいわば著者にとって歴史のアイデンティティーを辿る研究でもあっただけに、「語り物」としての古典の特徴が見事に再構成され、読物に昇華されている。<br />