桃李の剣
芦屋にある老舗の造り酒屋・桜井家は中国美術品の名高い蒐集家であった。
その収蔵リスト『桜獅子名品帖』に刀剣は数本しかなかった。
それが『桃李の剣』といわれるものであった。
明朝の初代永楽帝の即位に足利義満が皇帝護身刀として贈ったものである。
明朝は満洲族の清にほろぼされたが、しばらく抵抗がつづいた。
清朝はこの種のレジタンスを徹底的に弾圧した。
抵抗運動は地下に潜らざるをえなかった。
そこでさまざまな秘密結社が生まれた。
「桃李の剣」はその種の秘密結社のあいだに語り伝えられた物語である。
そしてさらに、清朝滅亡の大立者といわれる袁世凱と西太后にも「桃李の剣」は影響を与えたといわれる。
更新中です。しばらくお待ちください。