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ねことおばあさん

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静かな時の流れのなかで、猫とおばあさんの日常が描かれる。
2人の死後にあった神秘的な物語は、言葉のない世界で語られます。
著者「あとがき」より少年時代、物心がつく前から私は、おばあさん、おじいさんと一緒に寝ていた。
そして無数の物語を教えてくれた。
そこには、広々とした農村の自然風景――地平線、田畑、青空、樹木があり、鳥や虫たちがいた。
「ねことおばあさん」を書き終わった時、もう四十年以上も前に亡くなったおばあさんに、もう一回会ったような気がした。
幼い頃に巫女をやっていたおばあさんは、私を見守る神であり、人間の最高のやさしさをもって私を育ててくれた。
素敵な絵を描いてくださった草成さんに心から感謝します!ティエン・ユアン猫は可愛い。
そして不思議です。
目をきゅっと細めて何か考えていそうなところがあります。
本当は人間のどうしようもなさや、この世界の仕組みを知っていて、気まぐれなフリをして、にゃあと鳴いているのかもしれません。
「おばあさんは亡くなりました。
猫は悲しんでいるように見えませんでした」ティエン・ユアンさんのおはなしのこの一節を読んだとき、私は猫が、単に無垢な動物としておばあさんの死を理解できないというよりは、自分たちの繋がりがもっと永遠だと悟っているんじゃないかな、と感じました。
そんな思いもあり、おばあさんと黒猫の死後の場面を、物語の余韻として加えさせていただきました。
一匹と一人、今頃もどこかで、美味しい食べ物を分け合っているに違いありません。
くさなり




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