近代沖縄の糖業
沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。
沖縄大学・琉球大学の非常勤講師を務めた著者・金城功氏は、生まれも育ちも生粋の沖縄人。
幅広い分野に精通し活躍する著者が24年前にまとめた、近代沖縄糖業の入門書の電子復刻版。
沖縄の原風景として現代人が想像する景色には、必ずと言って良いほどサトウキビ畑が登場するだろう。
風に揺れるサトウキビ畑は、青い海へと続いていく…。
風景として捉えるとのどかなイメージのサトウキビ畑だが、沖縄の人々と共に歩んできた道は、決して平坦ではなかった。
糖業は、琉球王国から日本となり、明治・大正・昭和という激動の時代を、沖縄の主たる産業として人々の生活を支え続けてきた。
国の政策に翻弄されながら、それでも糖業と生き続けてきた沖縄の農民たちの姿を、本書から知ることができるだろう。
貴重なデータを収集し、様々な文献を照らし合わせて丁寧な説明を繰り返してくれる本書は、発行から24年経った現在も、決して色あせることのない内容だ。
近代沖縄糖業の流れを掴む「基本」の「基」とも言える一冊である。
「沖縄の伝統的な基幹産業である糖業は、四百年近い歴史の中でさまざま変遷を重ねながら現在に至っている。
糖業がたどった歴史は、沖縄の人びととその社会の足跡を語る重要な「顔」である。
本書は二十年にわたって沖縄糖業史を研究してきた著者が、とくに、明治・大正・昭和の糖業をめぐる状況について解説したものである。
近代沖縄糖業史の入門書として、同時にまた、今後の沖縄糖業の在り方を考える参考書として、必読の一書といえよう。
(1988年初版発行時の作品紹介文より)」
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