家政婦と不機嫌な子爵
家政婦と子爵の十年愛を阻むのは、身分の差だけではなかった……。
家政婦クロエは、亡き雇い主の親族で子爵のルークと久々に再会した。
ふたりは10年前に身分の差を超えて惹かれ合っていたが、無制限の手当つきでという愛人契約をクロエが拒んで以来、徹底して顔を合わせずに過ごしてきたのだ。
今、雇い主の葬儀に駆けつけた彼を見た瞬間、彼女は心をかき乱された。
ルーク……いいえ、子爵閣下。
そう呼ばなくては。
どれだけ想っていても、彼とは一線を引くべき理由があるから。
長い時を経て、愛しのルークから今度は正式に求婚されるが、それでもクロエは断った――すべては、娘ではない‘娘’を守るために。
■亡き雇い主は10年前、赤ん坊を連れた自称‘未亡人’のクロエの素性を深追いせず、身の上話に無理があるのを承知で雇いました。
そして遺書で、クロエの‘娘’の父親を探すよう、ルークに使命を与えていて……。
切ない真実と恋のゆくえをどうぞお見逃しなく!
更新中です。しばらくお待ちください。