神様からの処方箋
幸せが崩れゆくのを止められなかった。
忘れようとしたとき、切ない再会が……。
それはローナが新たな人生に踏み出した矢先の交通事故だった。
子宮外妊娠で第一子を失い、すれ違いから夫ジェイムズとも別れて以来、いつか大切な命を産みたいと、おなかの痛みにも耐えてきた。
10年が過ぎた今、ようやく子供をあきらめて手術を受ける決心をし、故郷を離れてロンドンで暮らそうとしていたところだったのだ。
病院に運ばれ、病室で意識を取り戻した彼女の耳に懐かしい声が届く。
「ローナ……」ああ、なんてこと。
ここはジェイムズの病院!思わぬ再会後、やがて快復したローナは、彼と一緒に働くことになる。
その前に過去のわだかまりを解くように、二人は一夜を共にした。
ローナは彼の腕の中で、じきに手術で子を望めなくなる切なさに震えた。
■かつて愛したジェイムズの姿を再び目にしたとき、ローナの胸には失った幼い命の面影が甦ったのでした。
悲しみに押し潰されそうになりながらも、前に進もうともがく彼女の姿に声援を送りたくなります。
スター作家C・マリネッリが描く、珠玉の愛の復活ロマンス。
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