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花嫁は醜いあひるの子

無垢な乙女はただ知りたかった。
愛される喜びを……一度でいいから。
きっと失敗する。
花婿は立ち去り、家族は路頭に迷ってしまう。
なぜなら、私は‘デュカス家の醜いあひるの子’だから。
雄々しいギリシアの海運王ダーメンが待つ祭壇まで歩く間、姉の身代わりとなったカッシアは花嫁のベールの奥で震えていた。
ところが、ダーメンは政略結婚を中止にはせず、彼女はそのやさしさにほっとするが、次の瞬間こう言われる。
「僕がほしいのは君ではない」そしてなぜか、新婦の唇を奪った。
キスは罰のようだったのに、カッシアの体には甘い震えが走った。
愛のない結婚で夫に惹かれるほど、つらいことはないのに……。
■家業のためにどうしても結婚を成立させたい父によって、億万長者の妻となったヒロイン。
でも面識があったにもかかわらず、ヒーローは彼女の名前さえ覚えていないありさまで……。
冷たい夫に何度拒絶されても、愛を求めるヒロインがけなげな一作です!




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