銀色に輝く季節
師範学校を卒業したリジーは故郷へ向かう列車に揺られていた。
長い旅も終わりに近づき、あと3時間もすれば我が家に帰れる。
だが今、リジーの心を占めているのは一人の乗客のことだ。
医師らしい男は親切にも子連れの女性の代わりに赤ん坊をなだめている。
それを見てリジーの胸が疼いたとき、男と目が合った。
その瞬間すさまじい地響きが起こり、列車が急停車した。
雪崩に遭って脱線したのだ。
吹雪のため助けを呼ぶこともできず、列車の中は急激に冷えこんでいく。
不安が募るなか、二人は助けが来ることを信じて手を取りあった。
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