結ばれたパリの夜
レオラは休暇で、地中海の島イリュリア公国の古い町を訪れていた。
その夜、彼女は深夜になっても寝つけず、散歩をしようと宿を出た。
あたりは深い静寂に包まれていた。
ところが広場まで来たとき、教会の近くで怪しげに動くものが目に入った。
人影だ!一瞬、小さな明かりがきらめき、男性の顔が映し出された直後、レオラは背後から男に取り押さえられ、建物に引きずりこまれた。
薄暗い裸電球に、無慈悲な戦士を思わせる男の姿が浮かびあがった。
男の名はプリンス・ニコ。
このあたりの統治者だ。
彼は謎めいた言葉を口にした。
「きみは危険にさらされている。
だからここに連れてきた」
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