恋とワインと伯爵と
アメリアは街で、名も知らぬすてきなフランス人男性に二度も出くわす。
彼からデートを申し込まれ、運命に違いないと誘いに応じるが、家に帰って新聞を開いたとたん愕然とした。
まさか彼が、レミー・ド・フルニエだったなんて!レミーはプレイボーイとして世間を騒がす伯爵で、十数年ものあいだ顔を合わせていない、アメリアの遠い親戚だ。
聞いた話だと、アメリアが叔母から相続した土地を狙っているらしい。
おそらく彼は、土地を得るためにわざと私に近づいたのだろう。
憤慨してもいいはずだが、アメリアの胸はある思いつきに高鳴った。
彼は恋の達人だもの……私の願いを叶えてくれるかもしれないわ。
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