プリンセスの失恋 記憶をなくしたら
男性の怒鳴り声で彼女は意識を取り戻した。
見たこともないほど魅力的な人がのぞき込んでいる。
いったい誰なのかしら?次の瞬間、彼女は恐ろしいことに気づいた。
自分が誰なのかも思い出せなかったのだ。
王女のような物腰に高価な靴。
きっとどこかの金持ち娘だ。
ダンはいらだちもあらわに彼女を見つめた。
記憶をなくしていては、放り出すわけにもいかない。
しばらくぼくが面倒を見るしかないだろう。
だが理性とは裏腹に、熱い疼きがダンの体を走り抜けた。
■’記憶喪失の物語’――突然消え去ってしまった記憶。
もどかしさと闘いながら、切ない愛をはぐくむ恋人たちの物語です。
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