苦学生のシャノンは、あろうことか舞踏会に参加し、ナボタビア国皇太子マルコと踊っていた。<br />しかも、マルコの婚約者イリアナ王女として。<br />彼女は行方不明の王女の替え玉役を、多額の報酬で引き受けたのだ。<br />正体がばれたら大変なことになる。<br />身の縮む思いのシャノンに向かって、マルコは率直に尋ねた。<br />君が異性関係にだらしなく、ギャンブル好きだという噂は本当なのか、と。<br />だが、代役にすぎないシャノンに、返事ができるはずもなかった。<br />