星影の眠り
また、いやな夢を見た。
無理もない。
シェラザッドは戦いの場と化したバルカン半島にいて、負傷者の治療をおこなうトラックの中で眠る日々が続いていた。
でもこの体があちこち痛むのは、襲撃してきた男に殴られたせい?その瞬間、シェラザッドははっと目を覚ました。
地面に横たわり、覆面をした男に覆いかぶさられている。
これは夢ではない!彼女はひどく動揺し、男を見て……様子がおかしいことに気づいた。
彼は出血している。
このままでは命がもたないかもしれない。
だが、トラックを襲ってきた張本人を手当てするべきだろうか?そのとき、彼がふいにつぶやいた。
「シェラザッド、僕は君の仲間だ」■砂漠や過酷な地で燃えあがる、美しくも激しい愛を描いて人気のオリヴィア・ゲイツ。
本作は、昨年7月に刊行されて好評だった『朝の光に咲く花』(I-2105)の関連作ともなっています。
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