生まれ変わったプリンセス
ヨーロッパの小さな王国アモリアの王女イザベラは1週間後に執り行われる結婚式から逃れるため人知れずオーストラリアに渡って、知人の屋敷を目指していた。
ところが途中で激しい豪雨にあい、乗っていた車ごと川に落ちてしまう。
どうにか身一つで逃げ込んだ小屋にいたのが、ジャックだった。
そっけないながらもジャックはあれこれ世話をやいてくれた。
彼は自分のことをあまり語らず、イザベラもまた身分を明かさなかった。
嵐が過ぎるまで素性も知らない赤の他人と2人きり――そう思うと恐怖を感じていいはずなのに、むしろイザベラは安心感を覚えた。
だからといってジャックに恋愛感情を抱くなんておかしいわ。
彼はわたしを迷惑に思っているはず。
でも、あの青い瞳を見ると……。
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