緋色のターゲット
大統領直属エリート組織〈オメガ〉の秘密捜査員、ジャック・カーステアズはジレンマにさいなまれていた。
警護対象のエレナは、海兵隊時代つきあっていた女性だ。
だがエレナをめぐる政治的な思惑のせいで、彼は軍人失格の烙印を押され、不名誉な帰国を余儀なくされた。
運よく、ほかに活躍の場を見つけられたからいいが、彼女のせいであやうく人生を台なしにするところだったのだ。
もう二度と誤った相手を選びはしない。
そう誓ったものの、以前と変わらず可憐なエレナの姿を目にし、ジャックはくじけそうになる心を奮い立たせた。
愛情どころか憎しみしか感じないことをはっきり思い知らせよう。
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