青の鼓動
美術館で催されたパーティーで、学芸員のサマー・ホーソンは落ち着かない気分を味わっていた。
今夜は誰かにずっと見つめられている気がする。
パーティーに日本のカルト教団の教祖である’白様’が来ているのは知っていた。
彼はサマーが所有する古い壺を手に入れたがっているのだが、それは今は亡き日本人の乳母からサマーが譲り受けたもので、いくら’白様’に乞われても渡す気はない。
しかし、今感じているこの視線は、どうも彼ではないらしい。
振り返ったサマーの瞳に映ったのは、エキゾチックな風貌の背の高い男だった……。
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