忘られぬパリ
新しい上司がミッチ・カーヴァーだと知り、ダーシーはすっかりうろたえた。
ミッチとは二年前、パリ支社にいたときに親しくなった。
実のところ、ダーシーはずっと昔から、社長の息子であるミッチに淡い思いを抱いていた。
だからミッチと結ばれたときはうれしかったし、短い滞在期間を終えて彼がパリを離れるまで、幸せなときを過ごした。
でも、それ以来彼の消息はつかめなくなり、ただ歳月だけが流れたのだ。
まさかミッチが上司として現れるなんて……どう接したらいいだろう。
何より、なんと伝えればいいの?わたしが彼の子供を産んだことを。
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