罪深きワルツ
不実な財産狙い(フオーチュン・ハンター)――何も知らない人々はウィルをそう呼ぶ。
顔がいいだけの放蕩者と後ろ指をさされても、ウィルが裕福な女性を口説くのには、やむにやまれぬ事情があった。
何とかこぎつけた婚約が破談となり、意気消沈していたところにレベッカという年若き資産家の女性が訪ねてくる。
彼女はギリシア彫刻のような近寄りがたいほどの美貌の持ち主。
淑女にあるまじきことに、レベッカは人払いをして、ウィルと部屋で二人きりになると、驚くべき提案をしたのだった。
「実はわたしと結婚していただきたいのです」
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